【講義概要】
横浜の創造界隈拠点は、NPO等が自主的に運営し、横浜の創造都市や現代アートの拠点だけでなく、若いアーティストの支援や、周辺の街づくりとの連携する拠点ともなっている。本講座では、横浜を代表する3つの拠点のディレクターたちに、その拠点の特徴と運営について語る。

◎7月12日(金) 創造界隈拠点 象の鼻テラス(スパイラル/株式会社ワコールアートセンター 大越晴子)

・講義動画
文化芸術等の「創造的な活動」の積極的な誘導により、横浜都心部の活性化(集客、観光、新産業)を図るねらいで生み出された創造都市政策、その政策に具体的な姿(ウォーターフロントの拠点地区、旧市街の創造界隈)を与える計画として2004年に示された「ナショナルアートパーク構想」に沿う形で、開港当時の波止場である「象の鼻」を再現した「象の鼻パーク」。この公園の無料休憩所として整備された「象の鼻テラス」は、150年前の開港時に広く交易が行われたように、この時代における新たな文化を生み出す拠点として、「文化交易」をコンセプトに2009年から運営をしている。現在まで、1期~4期に渡っているが、1期は「愛着の醸成、認知度向上」、2期は「1期事業のフォーマット化」、3期は「多様な市民の参加」、4期は「市民ひとりひとりが表現者」として参加の形がより能動的なもの、公共空間を活用したものとなり、より開かれた活動となってきている。横浜都心部(関内地区など)での様々な取組に加え、郊外部へ展開している鶴見小野町のアートによる商店街の再生の取組についても語られた。

・講義資料