担当講師:上野正也(神奈川大学建築学部 准教授)

【講義概要】
重厚長大な産業が衰退するなか、都市または国家における新たな経済のエンジンとして、創造産業は位置付けられてきた。
そして近年では、国内外を問わず様々な自治体において産業振興施策として事業展開されている。今回の講義では、総論として創造産業の潮流について概観する。以降の講義は、創造産業振興には欠かせない中間支援にスポットを当て、クリエイターや作家を様々なものに結びつける力に注目する。これらを通じ、創造産業の現在を知り、またその可能性について考えていく。

◎10月29日(火) クリエイティブネットワークセンター大阪メビックの取組(堂野智史・公益財団法人大阪産業局クリエイティブネットワークセンター大阪 メビック所長)

・講義動画

都市型産業の振興からスタートした創造都市、大阪。今回は、実際に大阪府内のクリエイティブ産業を対象として産業振興を行なっている、MEBIC(クリエイティブネットワークセンター大阪 )の取り組みについて、MEBICの所長である堂野智史さんにお話いただいた。MEBICでは人と人との間にイノベーティブな関係性を創り、コミュニティ形成を誘導することで、課題解決に結びつくようなサポートの場を提供している。MEBICが形成するコミュニティの特徴としては、単にニーズとシーズが合致することだけでなく、属人的な関係性の構築を重要視している点が挙げられる。これにより、思わぬ成功を生むイノベーティブな関係性が育まれている。このように、MEBICはクリエイティブ産業(新事業・高付加価値された既存産業)を振興することで、人々の生活をより豊かにすることを目指している。実際に、MEBICでは企業やクリエイターの新な出会いによって、クリエイティブな発想や新しい価値が次々と生まれていて、その実例も紹介された。

・参考資料